「なんだか最近、心も体もスッキリしない…」
「以前のように心から楽しめない気がする…」
これらを含めて、何らかの心の不調を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
もしこんな漠然とした不調を感じているなら、それはあなたの心が「少し疲れているサイン」かもしれません。
そこで本記事では、その不調のサインに気付き、あなたの心を少しでも軽くするための具体的なセルフケア方法を紹介します。
今、なんらかのメンタル不調を感じている方は、この記事を参考に無理せず対処してまいりましょう!
「今の自分」を客観視するセルフチェック

心の不調は目に見えないからこそ気づきにくいですよね。
でも、心は体や行動を通してサインを送ってくれています。
このチェックリストは評価や診断のためではありません。「今の自分はこんなことを感じているんだな」と、知るためのものです。
【感情・思考のサイン】
□ 理由もなく悲しくなったり、気分がひどく落ち込む□ ちょっとしたことでイライラし、怒りっぽくなる
□ 将来や過去の失敗など、常に不安な気持ちがつきまとう
□ 今まで楽しめていた趣味や活動に興味がわかない
□ 何をしても集中できず、頭がぼーっとする
□ 「自分はダメな人間だ」と責めてしまう
【からだのサイン】
□ なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚める
□ 食欲が全くない、または無性に食べ過ぎてしまう
□ 原因不明の頭痛、腹痛、めまい、動悸が続く
□ 体が鉛のように重く、朝起きるのが非常につらい
□ 肩こりや腰痛が以前よりひどくなった
□ 人混みや電車で息苦しさを感じる
【行動のサイン】
□ 以前はしなかったミスが増えた
□ 人と会うのが億劫で、約束を避けがちになる
□ 身だしなみや部屋の片づけに構わなくなった
□ お酒の量が増えたり、何かに依存しがちになる
□ 遅刻や欠勤が増えた
【チェック結果の見方】
0〜3個:今のところ大丈夫。予防的ケアを心がけましょう
4〜8個:少し疲れが溜まっているサイン。セルフケアを始めるタイミング
9個以上:心からの重要なメッセージ。
エゴグラム(自己分析)を使い、もう少し自分を深く知りたい方はこちら>>
なぜ心が疲れてしまうのか?「思考のクセ」に気づくだけで楽になる

自分の状態に気づけたら、次は「なぜ心が疲れているのか」を考えていきましょう。
心の疲れの外と内に分けて、疲れの要因や内容を以下にまとめました。
カテゴリ | 要因/内容 |
心の疲れの外部要因 | |
環境によるストレス | 仕事のプレッシャー、複雑な人間関係、将来への不安など |
生活習慣の乱れ | 睡眠不足、栄養の偏り、運動不足など、心身の土台部分のバランスの崩れ |
情報過多による疲れ | SNSでのキラキラ投稿やネガティブなニュースによる心の消耗 |
心の疲れの内側にある「思考のクセ」 | |
完璧主義 | 「~すべき」「ちゃんとしないと」といった考え方 |
他人軸 | 他人の評価を気にしすぎ、「やりたい」気持ちに蓋をする傾向 |
自己批判 | 何かあるとすぐ自分を責め、自分を追い詰める傾向 |
上記も自分を責めるためではなく、客観的に知るためのものです。
これらのクセに気づき、自分のペースでセルフケアを行ってまいりましょう。
今の気分で選べる!心をいたわるセルフケア

やる気が出ない時に「運動しなきゃ!」と思っても、余計に苦しくなりますよね。
以下では、今の気分に合わせて選べるセルフケアを紹介!
今のあなたにできそうなものを選んで試してみてください。
完璧じゃなくても大丈夫ですし、今日は見るだけでもOKです。
3-1.心がザワザワして落ち着かない時
① 4-7-8呼吸法を3回だけやってみる
Step①口から息を完全に吐き切る
Step②鼻から4秒かけて息を吸う
Step③7秒間、息を止める
Step④口から8秒かけてゆっくり息を吐く
副交感神経を活性化し、心拍数を落ち着かせる効果が研究で実証されています。思考がグルグルする時、強制的に「今、ここ」に意識を戻せます。
そのほか、メンタルウェルネストレーニング協会のYoutubeチャンネルでは、より実践的なメンタルウェルネストレーニングを紹介していますので、ぜひこちらも参考にしてみてくださいね。
メンタルウェルネストレーニング協会のYoutubeチャンネルはこちら>>
② 頭の中のモヤモヤを全部書き出す
ノートとペンを用意し、今の気持ちを誰にも見せない前提で書き出します。
「疲れた」「もう嫌だ」なんでもOK。頭の中のゴミ出しをするイメージです。
③ 五感にやさしいものに触れる
好きな香りのアロマ、温かいハーブティー、肌触りの良いブランケット。
あなたの五感が「心地よい」と感じることを試してみてください。
3-2.無気力で何もやる気が起きない時
① とりあえず、カーテンを開けて5分間光を浴びる
ベッドから出られなくても大丈夫。日光を浴びることでセロトニン(幸せホルモン)の分泌が促され、体内時計がリセットされます。
② 心の栄養になるものを一口だけ
セロトニンの材料となるトリプトファン(セロトニンの材料となる成分)が豊富な、バナナやヨーグルト、牛乳を一口だけでも。
コンビニなら豆乳やナッツも良いかもしれませんね。
③ ベッドの上で手足をグーパーする
「運動なんて無理」と感じる時は、寝転んだまま手足をグーパーしたり、足首をくるくる回すだけでも立派な運動。末端の血流が良くなります。
3-3.ネガティブ思考から抜け出せない時
① 5分だけ、外の空気を吸いに行く
玄関先やベランダに出るだけでも構いません。
同じ場所で悩み続けると思考のループに陥りがち。景色を変えることで強制的に思考をリセットできます。
② 「60点でOK」と声に出して言ってみる
完璧主義のクセに気づいたら、「100点じゃなくて大丈夫。今日は60点で花マル!」と優しく声をかけてあげましょう。
気分の落ち込みを軽減してくれます。
③ 今日の「小さなできたこと」を3つ探す
「朝、起きられた」「歯を磨けた」「息をした」
どんなに小さなことでも構いません。できなかったことではなく、「できたこと」に意識を向ける練習です。
※できない日があっても大丈夫です。「やらなきゃ」と気負うと、それがまた新たなストレスになりかねないため、どのケアも毎日完璧にこなす必要はありません。
まとめ
心の不調は、あなたが弱いからでも、怠けているからでもありません。
それは、あなたの心があなた自身を守るためのサインです。
「今日はバナナを1本食べてみようかな」
「寝る前に5分だけ、好きな音楽を聴いてみよう」
そんな、ごくごく小さな一歩で十分です。
他の誰でもない、あなた自身を大切に、いたわる時間を持つこと。まずはそれを自分に許してあげることから始めてみませんか?
以上となります。最後までご覧いただきありがとうございます。
参考:
メンタルヘルス対策ではセルフケアが重要!今日からできる取り組みとは
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