PCやスマホなどの普及により、集中力が落ちている現代。
実際、マイクロソフト社のカナダの研究チームが2015年に発表した研究報告では「現代人の集中力は8秒しか続かず、金魚の9秒を下回る」ということが分かっています。
ちなみに2000年の時点では、12秒程度あったようです。
そこで本記事では、集中力が下がっている現代に使える!そんな集中力が上がる呼吸法を紹介!
また「そもそも人の集中力の限界って何分なの?」といった前提をはじめ、集中力のほかに期待できる効果も紹介しているのでぜひご確認ください。
それでは、早速みていきましょう!
1:一般的な集中力の長さは何分?
集中力の限界について調べたところ、多くの人は50〜90分が限界とされています。
ただし、90分という集中時間は学生をはじめとした若い人に限った持続時間です。
集中力の波は「15分」周期で訪れます。特に小学校低学年ではこの周期がわかりやすく、15分程度で途切れる傾向があります。
この数値をみると、小学生低学年がなかなかジッと座っていられないのも仕方がないのかもしれませんね。
また「そもそも人の集中力の長さは何分なのか?」この問いについて医学的見地を参考にしますと、40分程度と言われています。(参考:人間の集中力はどれくらいか/京都工芸繊維大学情報科学センター)
小学校から高校までは授業が45〜50分で、大学では90分の授業が一般的なのは、このような背景があるのかもしれません。
2:集中力が上がる呼吸法3選を紹介!
下記、集中力が上がる3つの呼吸法です。
- 腹式呼吸
- 深呼吸
- マインドフルネス呼吸
それぞれの概要と効果を以下の表にまとめています。
呼吸法 | 概要 | 効果 |
腹式呼吸 | 腹式呼吸(ふくしきこきゅう)とは、主に横隔膜を使って行う呼吸法です。この方法では、胸ではなくお腹を膨らませて呼吸をします。 | ・集中力の向上 ・リラックス効果とストレス軽減 ・心肺機能の向上 |
深呼吸 | 深呼吸は、ゆっくりと深い息を吸い込み、完全に引き出す呼吸法です。 通常の浅い呼吸と違い、肺全体を使って酸素を取り込むことを意識します。 | ・集中力の向上 ・自律神経のバランスを整える ・血行を改善する |
マインドフルネス呼吸 | マインドフルネス呼吸は、今の瞬間に意識を集中させるための呼吸法です。この方法では、呼吸そのものに意識を向けることで、今この瞬間を意識します。具体的には、呼吸の感覚やリズムに意識を向け、息を吸う時と吐く時の感覚をゆっくり観察します。 | ・集中力の向上 ・ストレスの軽減や心の安定 ・脳がリラックスし、深い睡眠が期待できる |
「腹式呼吸」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
大人から子どもまで日常生活に取り入れやすく、様々な効果も期待できる呼吸法の1つですのでぜひご確認いただけますと幸いです。
3:集中力を回復させる方法3選
集中力が落ちてきた時は下記3つの方法により、集中力を回復させることが期待できます。
- 脳が辛いと感じる前に休憩をとる
- ブドウ糖を摂取する
- 15分~30分の仮眠をとる
今からでも簡単に実践できるものばかりですのでぜひご活用ください。
以下でそれぞれ解説します。
3‐1:脳が辛いと感じる前に休憩をとる
長時間の集中には限界があります。
集中の限界とは、脳が「つらい」と感じる状態です。
例えば、脳が「勉強はつらい」と感じた場合、勉強へのモチベーション低下や勉強時の集中力が低下に繋がる傾向があります。
これらを防ぐためには、つらくなる前に休憩を取ることが大切とされています。
ちなみに集中力は15分の休憩で回復します。そのため45分集中して15分休憩するといったタイムスケジュールを組むのも良いかもしれません。
ただし、あくまで一例なのでつらくなる前に休憩を取ることが大事といえるでしょう。
また休憩を入れる際は、あえてキリの悪いタイミングを狙うのも良いかもしれません。
人間は、中途半端なものをやり遂げないと気持ちが悪いという習性があります。
そのため、休憩後すぐに集中力のスイッチが入り作業を再開できるといった効果が期待できます。
3‐2:ブドウ糖を摂取する
ブドウ糖には、脳を活性化し、集中力や注意力、記憶力を高めるという効果があります。
ブドウ糖を摂取できる代表的な食べ物は下記3つのとおりです。
- ラムネ
- チョコレート
- バナナ
「頭が回らなくなってきた」「集中力が落ちてきた」そんなタイミングで、これらを摂取することで集中力の回復が期待できます。
3‐3:15分~30分の仮眠をとる
どうしても集中力が回復しない場合は、仮眠をとることも大切です。
NASA(アメリカ航空宇宙局)が、宇宙飛行士の睡眠について行った実験によると、昼に26分間の仮眠をとった結果、認知能力が34%上昇し、注意力も54%上がったとされています。
その他、認知能力や注意力だけでなく、創造力をも高める。そんな効果も期待できるようです。
また、脳の疲れをとることで、記憶力がアップすることも実証されているので、集中力の回復も期待できるといえるでしょう。
まとめ
PCやスマホなどの普及により、現代人の集中力は低下していると言われています。
実際、マイクロソフト社のカナダの研究チームが2015年に発表した研究報告では、「現代人の集中力は8秒しか続かず、金魚の9秒を下回る」という驚くべき結果が示されました。
一般的な集中力の限界について調査すると、多くの人は50〜90分が限界とされています。
ただし、90分間の集中は学生をはじめとした若い人に限った持続時間です。
集中力の波は「15分」周期で訪れ、特に小学校低学年ではこの周期がわかりやすく、15分程度で途切れる傾向があります。ちなみに人間の集中力は約40分程度とされています。
本来は約40分程度は持続するであろうと言われる集中力。ただし、現実はそんなに持続する人も少ないのが現状かもしれません。
そんな集中力を高めるには、下記3つの呼吸法が期待できます。
- 腹式呼吸
- 深呼吸
- マインドフルネス呼吸
これらの呼吸法は集中力の向上のほかに、ストレス軽減やリラックス効果なども期待できると言われています。
また集中力が落ちてきた時は、下記3つの方法により回復させることが期待できます。
- 脳が辛いと感じる前に休憩をとる
- ブドウ糖を摂取する
- 15分~30分の仮眠をとる
最後に、集中力の向上は、
「仕事の効率を上げたい!」
「勉強や部活で結果を出したい!」
「クリエイティビティを上げたい!」
など、そんなパフォーマンスの向上にも繋がると思いますので、ぜひご活用いただけますと幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
参考
・人間の集中力はどれくらいか/京都工芸繊維大学情報科学センター
・「スマホに1日平均11時間を捧げる現代人」が知っておきたい集中の話